2012年1月に見た、読んだ、使ったもの

あけましておめでとうございます(もう2月だ!)。 このエントリでは、年明けから1ヶ月くらいのあいだに見たもの、読んだもの、使ってみたものを日記帳(DAY ONE)から掘り起こしてみました。 そうそう、未見なら『ALWAYS三丁目の夕日'64』をぜひ。今回も素…

フリーでシェアなビジネスモデル:『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』

『フリー』や『シェア』の次に読むべき本はこれ。 グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ作者: デイヴィッド・ミーアマン・スコット,ブライアン・ハリガン,糸井重里,渡辺由佳里出版社/メーカー: 日経BP発売日: 2011/12/08メディア: 単行本購入: 10人 …

ビルの10階からはどんな風景が見えているのか?:『「上から目線」の構造』

モノを見るとき、ぼくたちはスキーム(枠組み)というものを使ってます。地元のヤマダ電機より価格.comのほうが お買い得トクに「見える」のは、損得や価格というスキームを使ったからこそ。 おなじように、上から目線に敏感な人は、上下というスキームを採…

とにかく答えを出す:『武器としての決断思考』

なぜぼくたちは決断することが苦手なのか? 「そりゃ、悩んでいるからだよ!」というのもひとつの答えですが、その本質はメリットとデメリットのあいだで揺れているからじゃないかと。 武器としての決断思考 (星海社新書)作者: 瀧本哲史出版社/メーカー: 講…

10・3・1を抽出する:『つながる読書術』

ちまたには読書術の類書が無数にあります。 それらの本と本書はどう違うのか? 「みんな」という視点が入っているところです。 つながる読書術 (講談社現代新書)作者: 日垣隆出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/18メディア: 新書 クリック: 61回この商…

知識を思考の棚にしまおう:『自分のアタマで考えよう』その4

ブログ更新をさぼっているあいだ、アクセス数が飛躍的に伸びた日がありました。 原因を調べてみると、ちきりんさんにツイッターで紹介してもらえたからでした。 window.twttr = (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0], t = wind…

2×2マトリクスで判断基準を作る:『自分のアタマで考えよう』その3

ひとつまえのエントリで、「意志決定モデル」の作り方を書きました。 今日はより具体的な判断の仕方、「2×2マトリクスで判断基準を作る」です。 自分のアタマで考えよう作者: ちきりん,良知高行出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2011/10/28メディア…

意志決定モデルをつくろう:『自分のアタマで考えよう』その2

ちきりんさんの新刊『自分のアタマで考えよう』を読み終えました。どれも身につけたい技法ばかりの良書だったので、連続してエントリを上げていこうと思います。 今日は「意思決定モデル」の作り方について。 自分のアタマで考えよう作者: ちきりん,良知高行…

思考の技術:試読版『自分のアタマで考えよう』その1

いま一番注目しているブロガーのちきりんさんが、今月の末に新刊を出されるそうです。その名も『自分のアタマで考えよう』。考え方のヒントがたくさん詰まっている本らしいです。そのお試し版が『週刊ダイヤモンド』に付録されていたので、今日はそれをネタ…

正直こそ最強の戦略:『ネット評判社会』

いまネットでは評判社会が到来しています。 評判社会というのは、他者からの評価が見える化されている社会のことです。 Amazonのマーケットプレイス(中古本市場)なんかが好例ですね。 ネット評判社会 (NTT出版ライブラリーレゾナント057)作者: 山岸俊男,吉…

アイデアマンになるためのヒント:『新「伸びる人」の条件』

これからの時代、必要とされる力は5つあるそうです。 新「伸びる人」の条件?天才じゃなくても結果が出る「5つの力」の鍛え方? (フォレスト2545新書)作者: 安達元一出版社/メーカー: フォレスト出版発売日: 2011/03/07メディア: 新書 クリック: 21回この商…

 ゴーストバスターがやってきた:『モテキ』

映画版『モテキ』観てきました。 今回も傷ついたなぁ(笑) 『モテキ』の面白さは、作者・久保ミツロウさんによるゴーストバスターとしての仕事ぶりにあります。 主人公の藤本幸世のもとには、かわいい女の子たちが次々と寄ってくる。で、打てば響く太鼓のよう…

関心と仮説と『探偵はBARにいる』:『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』

まったく同じものを見ているのに、まったく感想がちがう。 面白い人というのは、たいていそれですよね。思ってもいなかった意外なことをいう。 それは「関心」と「仮説」の結果です。 まず、関心を持てば、全体像なり、何かが見えてきます。少なくとも見よう…

文章はサービス:『いますぐ書け、の文章法』 

文章には読まれる文章と読まれない文章があります。 そのちがいは何? ごくごく初歩的な国語の問題を除くと、ライターにはさほど高等な文章テクニックは必要ない。私個人はそう思ってる。現場に流れている空気も、それに近い。 いますぐ書け、の文章法 (ちく…

ストリートスマートの必須習慣・「概念化」トレーニング

先日紹介した勝間本の中で、もっとも使える「概念化」を紹介します。 勝間和代を「私」に最適化する:『高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人』 1.習慣 (1)ものを概念化する癖がある と、そのまえに、概念化ってなに? 「概念化」するというの…

驚異のレファレンス能力:『簡単に、単純に考える』

清純のレファレンス能力、恐るべし。 簡単に、単純に考える (PHP文庫)作者: 羽生善治出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2004/10/02メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 94回この商品を含むブログ (70件) を見る 一見、表紙を飾っている羽生善治棋士が主役に…

勝間和代を「私」に最適化する:『高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人』

まず、タイトルの説明から。 高学歴の人間が成功しなくて、学歴のない人間が成功するのはなぜか? 「答えのない問題」を解けるかどうか、その違いです。 高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人 (小学館101新書)作者: 勝間和代出版社/メーカー: 小学…

暗い海底から浮かび上がる:『マイナス思考法講座』

プラス思考は一般的に良いことだと思われていますよね。マイナス思考よりはずっとマシという感じがします。しかし悲しいかな、ありのままのプラス思考は「心地よい気分」にしてはくれても、本質的には豊かにはしてくれません。 なぜなら、考えが甘いから。 …

因果律を変える:『夢をかなえるゾウ』

自分を変えるにはどうすればいい? 因果律を変えればいい。 ゾウと「契約」した主人公のように。 夢をかなえるゾウ文庫版作者: 水野敬也出版社/メーカー: 飛鳥新社発売日: 2011/05/20メディア: 文庫購入: 15人 クリック: 44回この商品を含むブログ (41件) を…

性の歴史:『セックスメディア30年史』

特殊から一般へ。 アダルトグッズであるTENGA(テンガ)が「一般化」されたことは、テレビで芸人が絶賛していたことに現れています。いまではAmazonにも置いてありますからね。 セックスメディア30年史欲望の革命児たち (ちくま新書)作者: 荻上チキ出版社/メ…

欧米式リーディング法:『外国語で発想するための日本語レッスン』

正直タイトルに偽りありです(笑)。これは語学の本ではありません。 むしろ欧米式リーディング(クリティカルリーディング)法についての本といったほうが正確です。 どういうことか? 外国語で発想するための日本語レッスン作者: 三森ゆりか出版社/メーカー:…

生き延びるための物語:『世界の電波男』

なぜぼくたちは物語を求めているのか。 それは「願望充足の予感」を与えてくれるから。 世界の電波男 ― 喪男の文学史作者: 本田透出版社/メーカー: 三才ブックス発売日: 2008/04/24メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 119回この商品を含むブログ (51件) を…

科学者としてのハリーポッター

ハリポタ世界における魔法は科学そのものです。 科学とは「誰がやっても同じ結果が得られるもの」です。ただしい手順さえ踏めば、誰でも魔法を使うことができますす。ポリジュース薬をつくるには、正しいモノを、正しい量だけ入れ、正しい手順を踏めば、誰で…

フレームワークで考えるクセを

最近、フレームワークってすごく使えるなと感じています。 フレームワーク(frame work)というのは「思考の枠組み」という意味です。考えごとをするとき、あるフレーム(型)に当てはめて考える方法、くらいの意味です。 すこしわかりづらい概念だと思います…

リスクを取らないことがリスク:『リスクの正体』

リスクの正体!-賢いリスクとのつきあい方 (木星叢書)作者: 山口浩出版社/メーカー: バジリコ発売日: 2009/01/07メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 4人 クリック: 25回この商品を含むブログ (12件) を見る リスクとは「予測できない危険」のことです。な…

だれもがプレゼンター:『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』

関心のない話を聞くのはつらいものです。 友人の自慢話から、販売員のセールストークまで、周囲には関心をもてない話が溢れています。 もっと上手くプレゼンしてくれたらいいのに。 が、プレゼンは人ごとではありません。ぼくたちは聞き手であり、話し手でも…

荒れた空間を整理する

世界は秩序から無秩序に向かっています。 物理学ではこれを「エントロピー増大の法則」といいますが、ようするに整っていた状態からカオスに向かっていくわけですね。 たとえばペン立て。 これはぼくの机の上に置いてあるものですが、ご覧のとおり、めちゃめ…

情報を引き出すだけにあらず:『人を動かす質問力』

「ねぇ、夕飯どうする?」 こんな質問をよく耳にしますよね。そしていつも答えに詰まります。あまりに回答範囲が広いから。これを「オープンクエッション」といいます。逆に「夕食はしょうが焼きでいい?」というような具体的な質問を「クローズドクエッショ…

世界や自分から発見するために:『「意識の量」を増やせ!』

「意識の量は社会力だ」と著者は言う。 「意識の量」を増やせ! (光文社新書 522)作者: 齋藤孝出版社/メーカー: 光文社発売日: 2011/06/17メディア: 新書 クリック: 17回この商品を含むブログ (15件) を見る なるほど、たしかに意識の量が多い人はよく気が付…

あえて信頼するという戦略:『安心社会から信頼社会へ』

人を信じる人はお人よしで、ダマされやすい。 常識的にはそう考えられてますが、ホントでしょうか? 実は逆なんです。 安心社会から信頼社会へ―日本型システムの行方 (中公新書)作者: 山岸俊男出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 1999/06/01メディア: 新…