スーパーマンの帰還「スーパーマン リターンズ」


スーパーマンが故郷の星から地球に帰ってきて、再び地球の危機を救う。

典型的なヒーローもの。よくありふれた話し。

だけれど、今回十分楽しい。そんな作品。


以前からの敵であるレックス・ルーサー(K・スペイシー)が再び戻ってきた。

彼は壮大な極悪プロジェクト、新大陸創造を行い、その土地に価値を付ける

ビジネスを行う計画を立案し、実行する。

ルーサーの狙いはアメリカを海に沈め、人々の土地へのニーズを喚起させる

といったもの。害するといった計画を立案し実行しようとする。


このルーサーという前シリーズからの悪役が非常にキャラクターが立っていて、

ワルの感じが良く出ている。

おかげで様でこちらサイドは憎しみをもって見れるようになってるから巧い。

(これはスペイシーの功績ですね。相変わらず表情(非言語)だけで語る

のが巧い。)こんな敵だと倒しがいがあります。


またアクションシーンでは冒頭で起きる旅客機が墜落するのを救うシーンや、

市街地で起きる災害救出するシーンが見もので、抜群のカタルシス

与えてくれる。


この超人的パフォーマンスはスーパーマンでしかなしえないもので、

観客はそれを視覚を通して擬似体感でき、スカッとできる。(と思う。)


SF映画の本質は非日常世界の極みであるシーンを見れることでもあり、

今回はその点に置いては十分に楽しめた。

昨今の映像技術の進化ぶりには、恐れ入る。スーパーマンが飛行している

シーンがとても自然で、どう撮っているのかなどの疑問符が出てくる

隙間はまったくない。ふつーに見てられます。進歩したものです。


ただ、唯一の不満はロイスとのラブストーリーの結末。ようするにドラマ。

恋人未満友達以上?のロイスとの関係があれでは、スカッとしない。


どうすっきりしないのか?を書いてしまうと、オチを先にいって結末までの

過程を搾取する嫌なやつになるので、ここでは伏せておきます。


しいて言えば、ハッピーエンドのもうひとつのパターン。

(これでは全然わかりませんよね。すみません。劇場にて、ご確認ください。)


そんなわけで、久しぶりに再会したスーパーマン

でも、久しぶりっていう懐かしさは感じなかったな。

それは映像技術の躍進の功績か、この手の作品の多作流出のおかげか、

ロイスとの関係性がココロに響かなかった微妙さによるものか・・・。


世間にはもどってきても、個人的なところには帰ってきてくれなかった。

スターウォーズのような郷愁心を感じられる作品に仕上がってたら、

もっとよかったのにな・・・。そこが残念。