読解力をつける「わかったつもり」


本を読んでも読んでも読解力がつかない。

この症状に悩んでいる方には大変ありがたい本だと思う。


著者の主張によれば、それは読者が「わかったつもり」という

状態に陥っていることが原因らしい。


じゃあ、そのわかったつもりとはどんな状態か。


それは文章を読んで、わからない場所がないという状態のこと。

そのプロセスを示せば、


わからないことがない→もっと知りたいと思わない→深く読まない

ということになる。


つまり「わかったつもり」というのは、表面的で底の浅い理解で

満たされ安定した状態のことらしい。


なるほど。


たしかにわかっている限り、深く知ろうとする人はいない。

だって知ってるんだから。


っであるなら、読みを深める方法はそのわかったつもりをぶっ壊すという

ことになる。


それには、「わかったつもり」に陥りやすいことを自覚することや、読んだ

文章をまとめてみることで解消できるらしい。


これがわかったつもりのアウトライン。

っで、ここで本書をおすすめしているのは、そのわかったつもりを

本書を読んで実感してもらいたいから。


ロジックだけしっていても、役には立ちませんしね。

というわけで、読解力のつかない理由を知り、読書力をつけていこう

という知的好奇心旺盛な方に本書をおすすめしたい。


本書で示されている事例を読むごとに、いかに自分の読み方が

「わかったつもり」だったかに気づかされる、衝撃の書。

ぜひご一読を。

わかったつもり 読解力がつかない本当の原因

わかったつもり 読解力がつかない本当の原因

  • 作者: 西林 克彦
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2005/09/20
  • メディア: 新書