読解力をつける「わかったつもり」
本を読んでも読んでも読解力がつかない。
この症状に悩んでいる方には大変ありがたい本だと思う。
著者の主張によれば、それは読者が「わかったつもり」という
状態に陥っていることが原因らしい。
じゃあ、そのわかったつもりとはどんな状態か。
それは文章を読んで、わからない場所がないという状態のこと。
そのプロセスを示せば、
わからないことがない→もっと知りたいと思わない→深く読まない
ということになる。
つまり「わかったつもり」というのは、表面的で底の浅い理解で
満たされ安定した状態のことらしい。
なるほど。
たしかにわかっている限り、深く知ろうとする人はいない。
だって知ってるんだから。
っであるなら、読みを深める方法はそのわかったつもりをぶっ壊すという
ことになる。
それには、「わかったつもり」に陥りやすいことを自覚することや、読んだ
文章をまとめてみることで解消できるらしい。
これがわかったつもりのアウトライン。
っで、ここで本書をおすすめしているのは、そのわかったつもりを
本書を読んで実感してもらいたいから。
ロジックだけしっていても、役には立ちませんしね。
というわけで、読解力のつかない理由を知り、読書力をつけていこう
という知的好奇心旺盛な方に本書をおすすめしたい。
本書で示されている事例を読むごとに、いかに自分の読み方が
「わかったつもり」だったかに気づかされる、衝撃の書。
ぜひご一読を。