パターンに注目する。

先日、高額なイスを買います!宣言を(勝手に)して話を終えた。


けど、実際にはすぐには買わなかった(自分は嘘つきです)。
買うには買うけど、少しでも安く買いたい。
高額になればそんな倹約精神(笑)がのそっと顔を出す。


あのあとすぐに検索を開始したのだけど、いつのまにか情報の森へ。
そんな作業をしていたら、物欲が消えていた。むしろ物欲に変わって
「待てよ。ほんとうに、本当に必要なんだろうか。」という疑問がまた頭に去来してきた。
はぁ〜、このチキン野郎め。自分が嫌になる。


不甲斐ないこの話を弟に聞かせたら、なかなか優れた助言をくれた。


「そりゃさ、あんた。歯医者に行く前と同じことだよ。
歯痛で歯医者に行かなきゃたまらん、絶対にいかなきゃ!っていうときあるだろ。
けどさ、なかなかすぐには都合がつかなくて、翌日にしようってことにするじゃん。
すると、翌日になると、不思議と歯が痛まなくなってる。
あれ、治ったのかな〜なんて気楽なこといって、また放ったらかしにする。
でもさ、結局またしばらくして『痛く』なるんだよ。あれと同じ。
だから、買うべきだね」


お説ごもっともである。
あまりにも的確な助言に感嘆してしまった。
こうなれば善は急げ。
気持ちが変わる前に見当をつけていた楽天のショップですぐに注文してしまった。
ひとまずこれでよしっと。
思えばずいぶん無駄なことをしてしまった。さっさと買っておけば、こんな時間の浪費もなかったのにと
後悔の念にかられる。まったく自己嫌悪に忙しいヤツである。


っでしばらくして気付いたのだけれど、このパターンって他にもある。


・この本面白いかもしれない、けどちょっと高いな。
・このお店、美味しそうだな。入ってみたいな。でも、また今度。
・あの子をデートに誘いたいな。でも、怖いな。


自分の行動パターンを回顧すると、こんなことをやっていることに気付く。
先延ばしにするというパターンである。


あまりにバカなのは、往々にしてまたそのことについて(本の購入、お店への入店など)
思い悩むこと。よくやってしまうのは、本の購入を控えて、「今日はよくやった」と購入欲を自制した
自分を誉めておいて、数日後、また同じ本がどうしても欲しくなって、結局買いに行ってしまうこと。
我ながらあまりのアホさかげんに辟易する瞬間である。


しかし、自分がどのようなパターンにおいて行動しているかをもっと意識すれば、僅かばかりは賢く
なれるのではないか、と閃いた。いまごろだけれど。気づけば行動を変えられる。
これで同じ轍を踏まなくて済むんじゃないだろうか。


私がしていることは、パターン認識なの。他の誰よりも早くパターンを見つけ出そうと努力してるのよ。
ケイス・ポラード(小説『パターン・レコグニション』の主人公)


パターンを認識すること。
これは結構使える手法かもしれない。