映画【DVD鑑賞】→「インサイド・マン』

表面に映っているものが真実とは限らない。
これは周知の真理だ。


異性のまえだと態度が180°かわるちょっと間抜けなひとの性格は見破りやすい。
が、そんな人ばかりじゃない人の本質、真実の姿を知るのは困難だったりする。


じゃあ、どこを見ればいいのか?
その人の「行動」に注目すればいい。


「ごめん。最後のこの一本を吸ったらもうタバコやめるから」といい続けて今だ吸い続けて
るひとは、今後も簡単にはやめられないひとだと僕らは経験的に承知している。
物事の真実は「行動」をみればだいたい分かるものである。


インサイドマン』はこれを熟知している人が撮った映画だ。
どうすればある主張を説得力をもって言えるかスパイク・リーは心得てる。
ゆえに銀行強盗役のクライヴ・オーウェンがラスト付近で語る名台詞は、観客のこころをぐわんぐわん揺さぶってくる
力がある。
(なぜ強盗の言葉が、と思われるでしょ。でも、これは本当いい台詞なんだよ。この社会通念の転倒させてるところも
うまいよなぁ)


この台詞はきっと言葉そのものとして聞いても映画で聞くほどにはたぶん響かない。
なるほど〜と唸らされることはあっても翌日にはすっかり忘れてたりする。
では強く記憶に残るのはどんなものか。それは物語を通じて観客に届けられたものである。
では、なぜ物語を通じたものは記憶に残り、感動するのか。
なぜなら物語とは、人の本質があらわれる「行動」が積み重ねられて創られたものだからである。ってことで、必見。