読書→『 図解「儲け」のカラクリ』儲けの実態

雨が降り続いている。梅雨はいつまでつづくのだろう。
なんにせよくせ毛にとってはつらい時期だ。
セットした髪も3分ともたず元通りのごわごわくるくるヘアーになっていし
まうんだから。たのむから四方八方にぐわんぐわんと勝手に動かないでくれ。
たぶんそのせいだったのだと思う。今日ツタヤで「マーゴット・ウェディン
グ」をレンタルしたとき、店員にお釣りの小銭を手に触れないように上から
落とされたのは。悠々自適のストレート生活を享受してる者にはわかるまい
な。この苦痛が、この疎外感が。えぇ、自由を謳歌(笑)している人間がう
らやましく恨めしいってことですよ。ルサンチマンですよ。うぅ。
こんなときは短く刈り込んでしまうに限る。


しかし美容室に電話をかけるというのは、なかなか億劫で厄介なことだ。
100%の確率でカット予約後に「お客様。カットの他にはよろしかったで
すか?」と聞かれるんだから。はぁ。困ったものだ。ただでさえ現地でもオ
シャレな雰囲気、美容師さんとの会話で疲れるのに。あれは研修の講習で教
え込まれるんだろうか。「君たち、いいかね。お客さんには必ず「他にはよ
ろしいですか?」と質問するんだよ。」とかなんとか。あの機械的でマニュ
アルにのっとった質問をされて、「あ、いや、毎回カットのみで…」と再度
カットのみを押す自分がなんだか貧乏人みたいにみえるのがつらい。たのむ。
どーかそっとしておいてくれ。


で、毎度不思議だった営業トークだが、なぜ繰り返し案内されるかというと
カラーやストパーは粗利率が大きいからだろう。『図解「儲け」のカラクリ』
に儲けの仕組みが記載されている。参照してみよう。

お高い料金のうち、パーマ液やシャンプーとっいった材料原価は実は10
%以下にすぎない。料金の9割以上は、美容師の腕に支払われている技術料
である。(『図解「儲け」のカラクリ』p178)

なるほどね。


まぁ、カラーなどする方は技術料にカネを支払っているという意識をもって
いるだろうけどさ。とくに女性はその傾向が強いかもしれない(←偏見)。
以前弟がカラー代をケチって自宅で髪を染めたら、パンダのような黒と金色
のまだら模様ができあがったことがある。傍からみてる分にはなかなか愉快
な光景だったんだが、社会人が(女性が)パンダになるわけにはいかないも
のな。だからカラーする人は、作業の煩わしさを厭うわけではなくてパンダ
危機をヘッジする意味でカラーリングしてもらうのだとぼくは睨んでいる。


っで、本書には美容室のビジネスモデルの他に64種の仕組みが紹介されて
る。


ブランド品の洋服は原価10%〜35%の間で生産されデパートなどに卸さ
れてる(!!)ってことや、レンタルDVDは仕入原価は1万〜1万6000
円と効果で25回〜40回転させて元が取れるってことや、はるやまなどで
ビジネススーツ2着目から1000円なんて無茶ができるのは、大量仕入
に買い取り方式(メーカーに返品しない取引)をチョイスしているため一着
6000円〜1万円と安価な価格で仕入れられ、2着目がほぼタダでも粗利
を50%以上を実現可能なのだといった事情が開示されている。


こんなビジネスモデルの構造を知ると、「どうやって稼いでいるのか」を自
然と考える視点が養われる。それはなかなかの有益なコトでだと思う。


ついでに小ネタとしても使える。
「そういえば、はるやまのスーツが2着目から1000円なのは…、ってこ
と知ってました?」みたいに。そうそう知らないでしょ。これは。
だから一から苦痛をともなう美容室体験のまえにはこの本を読んでおこう。
そうすればカット中のくるしい大人の会話にも花が咲くかもしれない(笑)。


[rakuten:book:12985411:detail]