フレームワークで考えるクセを
最近、フレームワークってすごく使えるなと感じています。
フレームワーク(frame work)というのは「思考の枠組み」という意味です。考えごとをするとき、あるフレーム(型)に当てはめて考える方法、くらいの意味です。
すこしわかりづらい概念だと思いますので、具体的な使い方を以下に書いてみますね。
以下はフレームのひとつです。
これは「価値関数グラフ」というものです。(グラフはiPadでお絵かきしました)*1
参照点から+100円ゲットするとAになります。そこそこハッピーって感じですね。さらにもう100円ゲットするとA'になります。青い矢印の幅を参考にしてください。
逆に、100円失うとBの心境になります。ものすげぇガッカリしてる感じです。さらに100円失うとB'になり、もうクサりはじめてます。
このグラフで注目したいのは、参照点からのギャップです。お金をゲットすることはそれほど人を幸せにしませんが、下に行くのは人を大きく不幸せにします。だから、人は損失を避けようとして行動しがちになる。リスクを取りたくないのは、これで説明がつきます。実際、株の売買をした経験からいって、これは正しいです。儲けた喜びよりも、損失のほうが大きく感じます。つまり影響力が強い。
このようにフレームを頭の中に置き、それにものごとを当てはめて考えるんですね。すると世の中で起こっていることが、素早く理解できるようになります。これがフレームワークの使い方であり効用です。
ほかにも、映画の見方(脚本、演出、カメラワーク)や本の読み方(目次=構造、問題→主張→根拠)、それに日常の読み方(ピラミッド、マトリクス)など、じつに多くのものにフレームワークは利用できます。
ときどき、おなじものを見ているのに、斬新な切り口で的確な説明をする人がいますよね。その秘密はこれだと思います。見ている対象はおなじでも、認識の仕方(見方)がちがうのです。つまり対象に認識が依存するのではなく、認識に対象が依存しているんです。ということは、認識の仕方を豊かにしていけば、面白いことを語れるようになる、ということになります。
ぜひフレームワークで世界を読み、考えるクセをつけたいところです。
参考図書:
勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力 ビジネス思考法の基本と実践
- 作者: 勝間和代
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
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*1: 最新 行動経済学入門 「心」で読み解く景気とビジネス (朝日新書)