アイデアはクリエイターだけのものじゃない:『アイデアのつくり方』
アイデアは閃くものだと言われてますよね。
フリスクのCMは、そんな「閃きの場所」を示しています。
会議室でアイデアは生まれないんだよ!、なんてこともないと思いますが(笑)、このCMはアイデアというものが一般的にどのように捉えられているかをよく表していると思います。
ですが、あれはアイデアが生まれるまでの「一部」を表したものであり、すべてではありません。
アイデアを閃く瞬間というのは、「アイデアのつくり方」の4フェーズにあたります。
ん? アイデアをつくるだって?
そうなんです。
アイデアとは「つく」るものであり、閃きはその一部であり、すべては現実的な行動の産物なんです。
ではどうやって作ったらいいんでしょうか?
アイデアは5つのフェーズを通じて生まれます。
1. 収集する
2. 咀嚼(そしゃく)する
3. 組み合わせる
4. 発見する
5. チェックする
フリスクに登場する人々の頭にビックリマーク(!)が点滅したのは、1.〜3.をしていた結果です。
ようするに、いろんな情報を集めて、それについて考えてたからなんですね。
なんだフツーじゃん(笑)
さて、フェーズ1で収集するものですが、ここで集めるのは資料です。
資料には、特殊資料と一般的資料があります。
特殊資料というのは、自分が感心を持っていている情報のこと。
一般的資料とは、それ以外すべての情報のこと。
この2種類の情報を集めます。
でも,なぜこの2種類の資料(情報)を収集するんでしょうか?
それはアイデアの本質が、
既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない
(『アイデアのつくり方』,p28)
からです。
振り返って考えてみると、「アイデア」と呼ばれるものは、かならず既存の要素の組み合わせなんですよね。
最近のものだと、桃屋の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」という「けっきょく、どっちだよ」とツッコミたくなるような名前の商品がヒットしました。
これは「ラー油」×「ガーリック」の組み合わせでした。
ぼくたちは、こうしたものを「アイデア」と呼びます。
では、もっと具体的に、アイデアが生まれるまでのプロセスを書いてみたいと思います。
たとえばですね、ひとつ前のエントリでぼくは、『ソーシャル・ネットワーク』とはマークにかけられた呪いが解ける物語だ、というようなことを言いました(http://d.hatena.ne.jp/sa-hiro/20110605/p1)。
あの解釈(アイデア)にたどり着くまで、ぶっちゃけ、かなり時間がかかってるんです。
1. まず、映画を見て気付いたことや思ったことなどをノートに書きだしました。
2. しかし、なにもよい案が思いつきません。いろいろ思いつきをノートに書き込みました。
3. そこで、印象的だったマークが振られたシーンを過去の体験と組み合わせてみました。
4. ここで、「あれは呪いの言葉じゃないか!」と閃きました。
5. さいごに、その解釈でイケるかチェックしました。
アイデアという「新しい組み合わせ」は、これだけの手順を踏まないと生まれません。
わりと手間がかかるんですよね。
でも、逆にいえば、アイデアというのはクリエイターだけのものでもないともいえます。しっかり手順さえ踏めば生み出せるものなんです。
なんだ、ぼくらもクリエイターになれるんじゃん!
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