知識を思考の棚にしまおう:『自分のアタマで考えよう』その4
ブログ更新をさぼっているあいだ、アクセス数が飛躍的に伸びた日がありました。
原因を調べてみると、ちきりんさんにツイッターで紹介してもらえたからでした。
どうもありがとうございました!
では、続きです。
今回は「知識を思考の棚にしまおう」という話。
話がすこし飛ぶのですが、先週の日曜に「マネーボール」という映画を見てきました。
【マネーボール】
野球の才能がある少年がプロ野球選手になるか大学に行くかという人生の岐路に立ち、前者を選んで失敗してしまったというのがこの物語の現在になります。
さて、以上の情報を思考の棚にしまったのが表1になります。
「思考の棚」はこのようにマトリクスで書きます。
たとえば、縦軸には「対象」を、横軸には「項目」を書きます。
対象は「マネーボール」(MO)で、項目は「呪いと解除」にしました。
項目に呪いと解除と書いたのは、「マネーボール」の主題だと思ったからです。
これでとりあえず棚を作ることはできました。
ここでのポイントは、あえて対象の下に「?」と書いておくこと。「?」という空欄部分を作っておくと、脳が自動で探し続けてくれるので、ある日とつぜん空欄が埋まったりします。風呂に浸かっているとき、突然「『ソーシャル・ネットワーク』が適切なんじゃないか?」と気づきました。
なぜ「ソーシャル・ネットワーク」なのか。あの映画も呪いと解除を巡る話だからです。
「ソーシャル・ネットワーク」は大好きだった彼女に手痛く振られてフェイスブック街道まっしぐらな話。
「マネーゲーム」はスカウトマンの甘い誘いに乗って人生を狂わされてしまった少年の話。
どちらも呪いのきっかけは「他者の言葉」です。
呪いをかけられたものは、自力で解除しようともがきます。
マーク・ザッカーバーグが友を裏切ってまでフェイスブックを守ろうとしたのは、それが呪いを解除する唯一の手段として見ていたからではないかと思います。でも、フェイスブックはいつまで経っても呪いを解除してくれません。
「マネーボール」の主人公ビリーも自らの才能に磨きをかけますが、いつまで経っても結果が出せず、苦しい日々が続きます。
表2を見て下さい。
彼らに共通しているのは、他者の言葉によって呪いをかけられたことです。
しかし、違いもあります。呪いの解除法です。
マークは新米弁護士の「あなたはクソったれなんかじゃないわ」という言葉で、ビリーはある選手のホームランを見たことで呪いが解除されます。
言葉と行為という違いがわかること。
これも思考の棚のメリットです。
さらにべつの映画で探してみました。すると「プリンセスと魔法のキス」というディズニー映画がそれにあたることに気づきました。
これは魔法使い(?)の「魔法」によってカエルになってしまった娘が、王子と「キス」することで解除される話でした。
ここで「呪いと解除」という物語の棚に、新しいパターンが追加されました。
おお、これは便利(笑)
【表3】
ほかにも「地域性」(アメリカ・日本・ヨーロッパ)や「時間」(過去・現在)や「他メディア」(映画・本・ネット・リアル)を入れていったら、もっと幅広い思考の棚を作れそうです。
発見や気づきもたくさんありそうだなぁ。
よし、もっと沢山つくろう。
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