とりあえず「どっちでもいい」はやめよう→『生きる技術は名作に学べ』

『生きる技術は名作に学べ』という本を読んでる。 生きる技術は名作に学べ (ソフトバンク新書)作者: 伊藤聡出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ発売日: 2010/01/19メディア: 新書購入: 23人 クリック: 395回この商品を含むブログ (84件) を見る こ…

議論のルール

議論にはルールがあるらしい。 議論のルールブック (新潮新書)作者: 岩田宗之出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/10メディア: 新書購入: 10人 クリック: 916回この商品を含むブログ (79件) を見る 議論の原則は以下。 1. 議論に賛成する人数の多寡は正し…

自由ってなに?→『『自由をつくる 自在に生きる』

自由とは何か? 古くから論じられてきているテーマだが、作家の森博嗣さんはあっさりとこう答える。 僕は、「自由とは何ですか?」と問われたとき、剣豪の刀の例で上げた意味を答えている。 あっさりと簡潔にいうと、「自在」あるいは「思うがまま」であり、…

自由否定”free won’t”→『単純な「脳」、複雑な「脳」』

池谷裕二さんの『単純な「脳」、複雑な「脳」』を読んだ。 自由に関する議論がとっても面白い。単純な脳、複雑な「私」作者: 池谷裕二出版社/メーカー: 朝日出版社発売日: 2009/05/08メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 102人 クリック: 2,607回この商品…

新書はお得→『だから、新書を読みなさい』

すごく上から目線の本を読んだ(書名のことね)。 だから、新書を読みなさい作者: 奥野宣之出版社/メーカー: サンマーク出版発売日: 2009/09/11メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 3人 クリック: 77回この商品を含むブログ (43件) を見る 新書は人文科学…

iPhoneのアプリ紹介本→『iPhone 情報整理術』

『iPhone情報整理術』という本を読了したので、簡単に読後感想と使えそうなネタを 箇条書きにしておく。iPhone情報整理術 ~あなたを情報’’強者’’に変える57の活用法!(デジタル仕事術シリーズ)作者: 堀正岳,佐々木正悟出版社/メーカー: 技術評論社発売日: 200…

知の巨人の読書法→『空気を読むな、本を読め』

アルファブロガーとして名高い小飼弾の新著『空気を読むな、本を読め』を読了。空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)作者: 小飼弾出版社/メーカー: イースト・プレス発売日: 2009/10/22メディア: 単行本(ソフトカバ…

心のストレッチ→『折れそうな心の鍛え方』

これ以上ないくらい平易な言葉で、人の苦悩にそっと寄り添ったところから、深みのある実用的 な助言を与えてくれる処方箋ライクな本。 どれだけ実用性があるかは、下に引用したものを読んでいただくとして、行間から著者の温かい 眼差し(というと、孫を見守…

男と女の解体書→『関係する女 所有する男』

精神科医の斉藤環さんが新著を出版されていた。 書名は『関係する女 所有する男』。 本書では男と女の性差(ジェンダー)をラカンの理論を援用して精神分析的に分析している。関係する女 所有する男 (講談社現代新書)作者: 斎藤環出版社/メーカー: 講談社発…

なぜ経済学を学ぶのか→『ライブ・経済学の歴史』

なぜ経済学を学ぶ必要があるのか? たとえば、新聞の経済欄を飾る解説記事を食わず嫌いで読みとばすことなく、ざっとでも よいから目を通したうえで、それが正しいか否かを考えられること。経済政策をめぐる論 争が展開されているとき、それが自分の日常生活…

『減らす技術』

『減らす技術』という本を読んだ。 減らす技術 The Power of LESS作者: レオ・バボータ出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン発売日: 2009/08/05メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 19人 クリック: 151回この商品を含むブログ (128件) を見…

『いきなりはじめる仏教生活』

本日はかんたんなメモを。 でも、中味はぜんぜん「かんたん」じゃないです。内容は仏教。 宗教かよ、うわぁっ、とひいてしまわないでね。 自分のような素人がいうのも「身を弁えろ!」という感じで恐縮なんですが、少なくとも仏教は マジすごいっす(あぁ、…

勝間和代「現象」を分析→『勝間和代現象を読み解く』

日垣隆さんのひさびさの新著『勝間和代現象を読み解く』を読む。勝間和代現象を読み解く作者: 日垣隆出版社/メーカー: 大和書房発売日: 2009/07/25メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 9回この商品を含むブログ (19件) を見る 100ページ弱の小著なの…

『<子ども>のための哲学』

哲学書には知的なイメージつねにつきまとっている。 新書でも、たとえば『これがニーチェだ』*1(@永井均)を持ち歩いていたら、そう いった目で見られたことがあった。 イメージと事実との間には長い長い径庭があることをのちに知ったその人は、当惑 した…

権力は人を愚かにさせる→『リア王』

リア王 (光文社古典新訳文庫)作者: シェイクスピア,安西徹雄出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/09/07メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 27回この商品を含むブログ (45件) を見る 数百年まえの文学がこんなに面白いのか、と驚かされる一冊だった。 「時を…

『1Q84』所感

『1Q84』を読了した。 清流のような淀みのない文章は圧倒的に美しく、多面的な視点から紡がれる深遠な物語は 読む手の手を休めさせてはくれない。 あぁ、おもしろかった。 で、読み終えてからいくつか批評を検索したんだけど、内田先生の「父」という文脈…

『人生2割がちょうどいい』

師匠が本を上梓されていた。 『人生は2割がちょうどいい』 ん。 なんで2割がイイんだろう? 理由はわからない。 とにかく著者名だけで購入決定。 レジにもって行って清算し、書店の中に入ってるカフェに入って拝読する。 やはり言う事為す事、おもしろい。…

『1Q84』

村上春樹、待望の新刊がついにでた! 1冊500pを越える圧巻のヴォリューム(わぁお)。 青豆(あおまめ)と天吾という二人の人物の物語を交互に入れ替えて語る構成は、『海辺のカフ カ』のカフカ少年とナカタ翁のそれ。 しばらくは村上ワールドにどっぷり浸…

難解本を読む技術ってどんなの?→『難解な本を読む技術』

役立ちそうな本を見つけた。 『難解な本を読む技術』 まさに、自分が探し求めていた本である。難解な本を読む技術 (光文社新書)作者: 高田明典出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/05/15メディア: 新書購入: 9人 クリック: 83回この商品を含むブログ (40件)…

世界同時不況をざっくり解説→『「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った? 』

では昨夜の宣言どおり、解説(本の要約)を。 2001年にITバブルがはじけ、続けて9.11テロという惨劇が起こったため、経済が 大きく傾いた(この「傾いた」理由説明なし。なんでだろ?)。 そこでFRB(連邦準備制度)が公定歩合(金利)を最終的に1%まで引き…

『がっかり力』@本田透

「ブックカバーつけますか?」と書店員に訊ねられたとき、「お願いします」と返事しておけばよかったと、あとあと後悔させられた本。 がっかり力 (アフタヌーン新書 001)作者: 本田透出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/04/09メディア: 新書購入: 1人 クリ…

『はじめたばかりの浄土真宗』

『インターネット持仏堂2 はじめたばかりの浄土真宗*1』(内田樹・釈徹宗、本願寺出版)を読む。 面白い。 はじめたばかりの浄土真宗 (インターネット持仏堂 2)作者: 内田樹/釈徹宗出版社/メーカー: 本願寺出版社発売日: 2005/03/23メディア: 新書購入: 2人 …

1年があっという間に過ぎ去るのはなぜ?→『動的平衡』

面白い本とはいままで見ていた世界がガラリと姿を変え、まったく違ったモノの見方を 読み手にあたえる作用をもっている。 けれども、多くの本がそうではない 不思議な話である。 見たことも聞いた事もない人が書いているんだから、知らないことで埋め尽くさ…

『うそつき―うそと自己欺まんの心理学』

人は誰でも嘘をつきます。例外なしに。 これは『うそつき』のチャールズ・V・フォードの認識(「人はだれもがうそをつくこと は厳然たる事実である」)である。 「んなことねぇよ、オレは今まで嘘をついた事ないよ」と嘯く人がいるかもしれない。 しかし、そ…

スローリーディング実践

村上春樹の『アフターダーク』でスローリーディング(@平野啓一郎)を実践中。 とにかく、「なぜ」という疑問を意識的に突きつけることに集中する。 すると、いろいろな疑問が噴出してくる。 ・なぜ「アフターダーク」というタイトルなのか。 ・なぜ「カメ…

小説にも読み方がある→『小説の読み方』

●偶然見つけた『小説の読み方』(平野啓一郎、PHP新書)という書名にやられてしまっ た。 だって「現役作家」の「講義」を取らないわけにはいかないもんね。 そもそも小説の読み方なんて教わったことも考えたこともないから(←というより最初か らお手上げだ…

『バッド・ムービー・アミーゴスの日本映画最終戦争2007-2008』

バッド・ムービー・アミーゴスの日本映画最終戦争!<邦画バブル死闘編>2007-2008年版 (映画秘宝COLLECTION 38)作者: 柳下毅一郎,江戸木純,クマちゃん出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2009/03/03メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 94人 クリック: 2,830…

「資本主義はなぜ自壊したのか」 

本日も読書メモで失礼を。 今日読んだのは『資本主義はなぜ自壊したのか』です。 (注:★…じぶんのコメント、感想) 近代経済学の論理は、まず完全競争の仮定のところで無理があり(情報は平等に 配分されていない)、所得再配分のところでは、民主主義によ…

『暴走する資本主義』

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。 本年もよろしく。 といったそばから恐縮なんですが、本日は『暴走する資本主義』の備忘録です。 暴走する資本主義作者: ロバートライシュ,雨宮寛,今井章子出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2008/06…

ことばはツール「ことばと文化」

僕らは日常的に、「言葉」を使っている。 ことばなしにはコミュニケーションをとることもできないから、あまりに当たり前のことすぎて日常では意識されることがまずない。でも、意識上に上がることのない言葉は、必要不可欠なものであり、これなしには生活も…